Linuxカーネル7.0がリリースされました。IntelおよびAMD製ハードウェアの最適化、ストレージ管理機能の強化が図られたほか、Rustサポートが実験的ステータスを脱しました。リーナス・トーバルズ氏が発表した今回のアップデートは長期サポート版(LTS)ではありません。本リリースには、次世代CPUやGPUへの対応準備に加え、ファイルシステムの自己修復機能などが含まれています。
Linuxカーネルの主任メンテナーであるリーナス・トーバルズ氏は、4月13日にバージョン7.0をリリースしたと発表しました。このアップデートでは広範囲にわたる機能強化が行われましたが、長期サポート(LTS)版には指定されていません。長期的な安定性を求めるユーザーは、2028年12月までサポートされるLinuxカーネル6.18の利用が推奨されます。Arch LinuxやFedoraなどのディストリビューションでは近日中に採用される見込みですが、Ubuntuなどの他環境ではメインラインカーネルの手動インストールが必要となる場合があり、システム安定性にリスクが伴います。カーネルにおけるRustサポートは正式に安定版となり、実験的というラベルは外れました。Intel向けには、標準的なNova Lakeバリアントのオーディオサポート、HWMONインターフェースを介したArc GPUの温度監視機能の拡充、Panther Lake向けのGSCファームウェアおよびProtected Xe Path、Diamond Rapids Xeonプロセッサ向けの高速PCIeデータ転送を可能にするNTBドライバサポートが追加されました。AMD関連では、Zen 6 CPUへの対応に向けた準備として、開発者に有用な分岐予測、キャッシュ、アンコアメトリクスのパフォーマンスイベントサポートが実装されました。KVM仮想化では、ゲストOS向けのリターンスタックバッファを拡張するAMDのERAPSセキュリティ機能がサポートされています。また、次世代RDNA GPUの基盤構築や、RadeonハードウェアとのNPU統合の深化も含まれています。ストレージ分野では、マウントされたファイルシステムのメタデータやI/Oエラーを修復するxfs_healerデーモンによるXFSの自律的な自己修復機能が導入されました。Btrfsは大規模ブロックサイズ向けのダイレクトI/Oと実験的なremap-treeに対応し、EXT4では同時ダイレクトI/O書き込みパフォーマンスが改善されています。その他の変更点として、RISC-Vにおけるユーザー空間の制御フロー整合性(CFI)、WiFi 8の「ウルトラ高信頼性」に向けた基盤構築、AIツール向けのセキュリティバグ報告機能の刷新、特定のASUS製マザーボードのセンサーサポートなどが挙げられます。