クリス・スミス下院議員率いる共和党議員グループは、マルコ・ルビオ国務長官に対し、ミシェル・バチェレ元チリ大統領の国連事務総長への指名を拒否権行使によって阻止するよう求めた。木曜日に送付された書簡の中で、議員らはバチェレ氏のこれまでの主張を理由に、同氏は中絶擁護の急進派であり、事務総長にふさわしくないと述べている。国連安全保障理事会の常任理事国である米国は、事務総長の選出に対して拒否権を有している。
ニュースサイト「デイリー・ワイヤー」が報じたところによると、ニュージャージー州選出のクリス・スミス下院議員を中心とする上下両院の共和党議員グループは木曜日、マルコ・ルビオ国務長官に対し、マイケル・ウォルツ国連大使に指示を出し、ミシェル・バチェレ氏の国連事務総長候補指名に拒否権を行使させるよう求める書簡を送付した。議員らは、2006年から2010年および2014年から2018年までチリの大統領を務め、その後国連人権高等弁務官や国連女性機関事務局長を歴任したバチェレ氏は、トランプ政権が求める要件を満たしていないと主張した。議員らは、バチェレ氏が中絶の権利を支持している点を挙げ、米国連邦最高裁による2022年の「ロー対ウェイド」判決の覆しを「大きな後退」「女性の人権に対する痛烈な打撃」と批判したことを指摘した。バチェレ氏は中絶を「国際人権法にしっかりと根ざしたもの」であり、「女性と少女の自律性の核心」にあると主張している。書簡では、同氏が人権高等弁務官在任時の2020年に、中絶へのアクセス拒否は健康、プライバシー、残酷な取り扱いを受けない権利の侵害となり得るというファクトシートを作成したことが強調された。さらに議員らは、同氏がコロンビア、アルゼンチン、メキシコでの中絶法改正を称賛したことや、2022年の中国訪問時にウイグル族に対する中国の扱いをジェノサイドと断定しなかったことについても批判した。チリにおいてバチェレ氏は、母体の生命に危険がある場合や胎児に致命的な異常がある場合、またレイプによる妊娠の場合に中絶を合法化する法案を提出した経緯がある。書簡は「バチェレ氏の経歴は、自身の政治的権限を行使して国家主権を無視し、過激なアジェンダを優先しようとする中絶擁護の急進派であることを示している」と述べている。トランプ大統領は、国連女性機関が米国の利益に反すると判断し、2026年1月に同機関から米国を脱退させた。2025年10月のドロシー・シェイ大使をはじめとする米当局者は、平和、安全、説明責任、そして国家主権を重視する事務総長が必要であると強調してきた。国務省は本件に関するコメントの要請に対し、現時点で回答していない。