相撲界で実名使用が増加、本名が人気を生む

近年、力士たちの間で実名をリングネームとして使用するケースが増えている。これにより、一般的ないわゆる普通の日本人の名前さえ人気を博している。昨年11月の九州場所で好成績を収め、技術賞を受賞した五枚目・吉乃富士は、以前の本名・草野から改名したばかりだ。

吉乃富士は九州場所で横綱・大の里を破るなど優秀な成績を収め、技術賞を手にした。しかし、ファンの中には「彼は誰?」と戸惑う声もあった。これは9月の秋場所まで本名・草野で土俵に立っていたためだ。新リングネーム「吉乃富士」は、三つの漢字と一つのカタカナからなり、最初の「吉」は「務めと人間性を重んじる」という意味を持つ。「この名前を育てながら、地位を上げていきたい」と吉乃富士は語る。

それでも、多くのファンや本人自身がまだ草野のイメージを強く持っており、馴染みにくい状況だ。「まだ実感が湧かない。自分でも、どっちだっけと思う時がある」と彼は認める。

相撲界では、リングネームが俳優の舞台名に相当し、伝統と文化の深いつながりから大きな意味を持つ。しかし近年、上位の幕内級では、実名を使う力士が増加している。元大関の高安と将大、人気の前頭・宇良らがその代表例だ。元小結の遠藤(現・北陣親方)は、引退直前まで本名を使用し続けた。彼は三役昇進時に名前変更の機会があったが、例えば元大関・清水川の名を継ぐ話もあったものの、人気の高さから遠藤の名を維持した。エンドゥのような一般的な姓が相撲で人気リングネームになるのは珍しい。

力士とファンが育てるリングネームは、吉乃富士の九州場所での活躍により、草野の記憶を上書きしつつある。この調子で続けば、新名は名門の地位を築くだろう。

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