高市首相、習氏に尖閣侵入や人権問題を懸念表明

韓国慶州で開かれたアジア太平洋経済協力会議の傍らで、高市早苗首相と習近平中国国家主席が1日に初めて会談した。高市氏は尖閣諸島周辺の中国船の領海侵入や日本人拘束、人権問題などについて懸念を表明した。両首脳は戦略的互恵関係の継続を確認した。

高市早苗首相は11月1日、韓国慶州のアジア太平洋経済協力(APEC)首脳会議の場で、中国の習近平国家主席と約30分間の会談を行った。会談で高市氏は、中国船による尖閣諸島周辺の日本領海侵入、レアアースの輸出規制、南シナ海での軍事拠点構築などの一方的な海洋進出について強い懸念を伝えた。また、中国での日本人国民の不明な理由での拘束、香港および新疆ウイグル自治区の人権状況についても懸念を表明し、日本産海産物や牛肉の輸入制限の緩和を求めた。

高市氏は会談冒頭で、「日本と中国は懸念や課題を減らし、相互理解と協力を増やしたい」と述べ、習氏も「戦略的互恵関係を前進させ、建設的で安定した関係を築く」と応じた。習氏は台湾問題に触れ、「台湾問題や歴史問題が日中関係の基盤を揺るがせてはならない」と指摘。一方、高市氏は「台湾海峡の平和と安定が重要で、両岸に健全な関係を持つことが不可欠だ」と強調した。

両首脳は、安全保障面で自衛隊と中国軍の偶発的衝突防止に向けた危機管理と防衛当局間の通信の重要性で一致。北朝鮮情勢、特に日本人拉致問題についても意見を交換した。高市氏は会談後、記者団に対し、「非常に実質的で有意義な議論ができた。懸念や意見の相違があるからこそ、率直な対話が重要だ」と語った。

この会談は、高市氏の保守派スタンスに対する中国側の警戒があった中で実現。中国側提案の会場使用や靖国神社参拝の見送りなどの事前調整が功を奏した。高市氏は安倍晋三元首相の対中アプローチを模範とし、指導者間対話を深める方針だ。

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