国連の新しい報告書は、AIの電力消費を抑えるために、ユーザーがAIへのプロンプトから丁寧な言い回しを省くことを推奨している。この提言は、人工知能の活用により世界のエネルギーおよび水需要が急激に増加している中でなされた。
国連大学水・環境・保健研究所(UNU-INWEH)の研究によると、プロンプトから「お願いします」や「ありがとう」といった言葉を省くことで、ChatGPTの電力使用量を最大25%削減できる可能性があるという。この変更により、年間で87から98ギガワット時の電力が節約でき、これはサハラ以南のアフリカで最大76万人分の年間住宅電力消費量に相当する。UNU-INWEHのカヴェ・マダニ氏は、ユーザーは簡潔なプロンプトを作成し、システムとの長時間の対話や感情的な関わりを避けるべきだと述べた。同氏は「AIに対して失礼な態度をとれと言っているわけではない」とした上で、「しかし、対話の罠に陥ったり、AIに愛情を抱いたりしないようにすべきだ」と付け加えた。この研究では、AIが消費する電力は2030年までに年間378テラワット時に達し、データセンター全体では945テラワット時が必要になると予測している。また、データセンターで必要となる水量は同年に9.3兆リットルに達すると推計している。研究者らは、企業に対してエネルギー使用量の開示を求めるとともに、政府に対して効率化基準を設定するよう呼びかけている。