公共サービスや立法作業の一部における英政府のAIツール利用拡大が、海外プロバイダーへの依存に伴うセキュリティおよび主権上のリスクを高める可能性があるという懸念が、ポッドキャスト番組で提起された。
2026年5月14日に『The Nation』で公開されたポッドキャスト『Tech Won’t Save Us』の最新エピソードでは、英国政府が公共部門全体に人工知能(AI)を組み込もうとする、ますます積極的な動きについて取り上げられた。(thenation.com)
『The Nation』のウェブサイトにあるエピソード概要では、ホストのパリス・マークス氏と、ゲストで『New Statesman』誌のビジネスエディターであるウィル・ダン氏が、米国テクノロジー企業に対する政府の依存と、それに伴う脆弱性について議論している。(thenation.com)
同概要では、英国の政府関係者が「公的な議論を経ることなく」、法案作成に影響を及ぼしうる方法でチャットボットを使用しているとも主張している。なお、『The Nation』のページには、具体的な法案名や省庁名、あるいはこの主張を裏付ける文書証拠は示されていない。(thenation.com)
これとは別に、2026年4月に掲載されたダン氏による『New Statesman』の記事では、大規模言語モデルによって生成されたテキストが国会議事録の一部に入り込んでいることが報告されている。また、元安全保障大臣のトム・タゲンダット氏が、一部の国会議員が演説で「ChatGPTが生成した」素材を使用したと主張したことも取り上げている。『New Statesman』の記事は、これらの事例をAIツールがすでに政治・立法のプロセスに影響を及ぼしている兆候として描いているが、英国政府が正式にチャットボットを標準的な法案作成の手段として採用したことを証明するものではない。(newstatesman.com)
英国政府の公式文書には、政府全体でのAI機能とガイダンスの拡大を推進する動きが示されており、一般向けチャットボットの使用を含む、AI導入に伴うサイバーリスクやデータリスクについての警告も記載されている。(gov.uk)
公共部門におけるAI導入の規模やガバナンスに関する懸念は、英国議会の公会計委員会(Public Accounts Committee)からも提起されており、同委員会は政府サービス全体へのAI導入には重大な課題があると指摘している。(committees.parliament.uk)