英国の「ワイヤレス・フェスティバル2026」は、ヘッドライナーとして予定されていたカニエ・ウェスト(現イェ)の入国を英内務省が拒否したことを受け、開催中止となった。これに先立ち、出演決定に対する反発が報じられていた。主催者はビザ却下を理由に挙げ、スポンサーの撤退やウェストの過去の反ユダヤ主義的な言動を巡る世論の批判を受け、全額返金を行うと発表した。
3月30日のヘッドライナー発表以降、ユダヤ人団体などから非難が相次いでいたロンドンのフィンズベリー・パークで7月10日から12日に予定されていたワイヤレス・フェスティバルは、開催中止を余儀なくされた。英内務省は4月6日、ウェスト氏の電子渡航認証(ETA)申請を「公共の利益に資さない」として却下した。
主催者は「内務省によるイェの英国入国禁止措置の結果、ワイヤレス・フェスティバルは開催中止を余儀なくされた」と発表した。また、チケット購入者への自動的な全額返金を確約し、開催前のステークホルダーとの協議では当初、懸念は示されていなかったと説明した。
サディク・カーン・ロンドン市長による「不快かつ間違っている」との発言や、キア・スターマー首相による「深く懸念すべき」「忌まわしい」との非難、デヴィッド・シュワイマーら著名人による「ヘイトを煽る偏屈者」との評、さらにユダヤ・リーダーシップ・カウンシルや反ユダヤ主義キャンペーンといった団体からも反発が強まった。ペプシ(当初は容認)、ディアジオ、PayPal、ロックスター・エナジーといったスポンサーは撤退を表明した。フェスティバル・リパブリックのメルヴィン・ベン氏は、ウェスト氏の反ユダヤ主義を「忌まわしい」としつつも、「許しの余地」を示唆していた。
ウェスト氏はこれに対し、英国のユダヤ人コミュニティと「直接会って話を聞きたい」と申し出たほか、1月にウォール・ストリート・ジャーナルで掲載した謝罪文と同様に、行動を通じて変化を示す意向を強調した。