2022年に安倍晋三元首相を射殺したとして起訴された山上徹也被告が、初公判で殺人罪について有罪を認めた。奈良地方裁判所での審理で、被告は自らの行為を否定しなかった。弁護側は銃刀法違反については無罪を主張している。
2025年10月28日、奈良地方裁判所で、元首相安倍晋三氏の殺人事件の初公判が開かれ、被告の山上徹也容疑者(45)が殺人罪について有罪を認めた。山上被告は、裁判官から罪状認否を求められた際、「すべて事実です。私がやったことに疑いはありません」と静かな掠れた声で述べ、法的問題については弁護人に委ねると語った。別の報道では、「私がやったことに疑いはありません」との表現も報じられている。
事件は2022年7月、奈良市で安倍氏が選挙演説中に発生した。山上被告は手製の銃を使用し、他の罪状として銃砲刀剣類所持等取締法違反も起訴されている。弁護側は、この手製銃が同法の規制対象外であるとして、無罪を主張する予定だ。審理の焦点は量刑に移り、家族連合(旧統一教会)の影響がどの程度考慮されるかが注目されている。
この裁判は19回の期日で進められ、判決は2026年1月21日を予定。傍聴席は32席で、午前8時30分から9時30分にかけてチケットが配布され、多くの人々が早朝から並んだ。被告の動機は教会とのつながりが指摘されているが、審理では詳細が明らかになる見込みだ。