連邦検察当局は、4月7日にカリフォルニア州パターソンで実施された米移民税関捜査局(ICE)の停止措置の際に、車で捜査官をはねた疑いがあるカルロス・イバン・メンドーサ・エルナンデス容疑者(36)を逮捕・訴追した。裁判資料やAP通信などの報道によると、メンドーサ・エルナンデス容疑者はこの現場で複数回銃撃を受けて負傷し、その後、暴行容疑でサクラメントの連邦地方裁判所に出廷した。
連邦当局は、カリフォルニア州パターソンで米移民税関捜査局(ICE)の停止措置を受けた際に複数回銃撃され、その後、危険または凶器を用いて連邦捜査官に暴行を加えた容疑で、カルロス・イバン・メンドーサ・エルナンデス容疑者(36)を逮捕した。
カリフォルニア州東部地区連邦検事局によると、メンドーサ・エルナンデス容疑者は4月7日に停車を命じられた際、車を前進させて連邦捜査官をはね、さらにバックして警察車両に衝突させた。AP通信の報道によれば、同容疑者は火曜日にサクラメントの連邦裁判所に出廷する予定となっていた。
国土安全保障省(DHS)は、パターソン(サンフランシスコの南東約120キロ)において同容疑者を対象とした取り締まり中、同容疑者が捜査官らに車を向けたため、ICE捜査官が「防衛のための発砲」を行ったと述べている。
地元メディアが入手し、AP通信が報じたドライブレコーダーの映像には、道路脇で車を取り囲む捜査官らの様子が映っている。車は後退して転回し、後ろにあった車両に衝突した後、前進して道路の中央分離帯を乗り越えて走行している。
ICEのトッド・ライオンズ局長代行は先週の声明で、捜査官らは「標的を絞った車両停止」を行っていたと説明し、メンドーサ・エルナンデス容疑者はエルサルバドルで殺人容疑に関連した取り調べを求めて指名手配されていた「18番街ギャング(18th Street Gang)のメンバー」であると主張した。しかし、AP通信は、火曜日の審問ではそれらの主張については触れられなかったと報じている。また、ガーディアン紙によると、公表された刑事告訴状や司法省による容疑の要約にもそれらの指摘は含まれていないという。
メンドーサ・エルナンデス容疑者の弁護人パトリック・コラシンスキー氏は、当局の主張を否定し、依頼人はパニックに陥って逃走しようとしただけだと主張している。また、DHSによるギャングとの関与やエルサルバドルでの逮捕状に関する主張にも疑問を呈している。AP通信は、2019年10月25日付のエルサルバドルの裁判所文書において、メンドーサ・エルナンデス容疑者が殺人容疑で起訴された後に無罪判決を受け、釈放を命じられていたと報じている。
なお、ワシントン・ポスト紙やAP通信の報道によると、ドナルド・トランプ大統領は3月にクリスティ・ノーム氏を国土安全保障長官から更迭し、後任としてマークウェイン・マリン上院議員を指名した。
トランプ大統領の就任1年目にICEに対する「車両による攻撃」が具体的に急増したという主張や、「ミネアポリスで反ICE活動家が死亡した2件の銃撃事件」を受けた連邦政府の移民政策の転換、国境警備局のグレゴリー・ボヴィノ氏に関する人事異動といった言説については、本記事で確認したパターソン事件に関する最も直接的で関連性の高い報道からは客観的な裏付けを得られなかった。