手仕事による質感を重視した衣類への回帰により、革新的なニットウェアデザイナーたちが注目を集めている。2026年の売上データは、主要な高級ブランド全体で力強い成長を示している。
東京のKota GushikenやロンドンのCecile Tulkensといったデザイナーが、伝統的な編み技術と新しいシルエットを融合させたハイブリッドな作品を生み出している。Gushikenの「Shirmper」シャツは織物からニットへと変化するデザインが特徴で、Tulkensが展開する470ポンドのガンジーセーターは卸売の取引先を倍増させた。
小売データもこの傾向を裏付けている。EDITEDのアナリスト、クリスタ・コリガン氏によると、今年、Loro Pianaではセーターとカーディガンの定価販売が40%増加し、Brunello Cucinelliでは23%増加した。高級小売店におけるニットウェアの売上高のうち、カシミヤが3分の1を占めるようになっている。
Dover Street Market Parisのバイヤーは、PillingsやPickles Knitwearといったブランドが、意外性のある色使いやスローガンを用いてカテゴリーを拡大していると指摘する。Woolmarkのローラ・アームストロング氏によると、買い物客にとって生地の構成素材の重要性が増しており、購入決定要因の順位が5位から3位に上昇したという。
一方で、イタリア産糸のコスト高騰や、熟練のプログラマーやリンカーの不足、さらに夏の猛暑による厚手ニットの需要低下といった課題も残っている。デザイナーたちはこれに対し、より軽く通気性の高いスタイルを提案することで次シーズンに対応しようとしている。