京都府京都市は、嵐山竹林の道沿いの竹に落書きが増加した問題に対処するため、市有地の竹を試験的に30平方メートル伐採する方針を決定した。春以降、約350本の竹が損傷し、観光客の迷惑行為が深刻化している。地元住民と行政の協力で、竹林を道から遠ざけることでさらなる損傷を防ぐ狙いだ。
京都府京都市右京区の嵐山竹林の道は、国内外の観光客に人気の散策路で、竹林が織りなす幻想的な景色で知られる。このエリアは、古代都市の伝統的な景観保存に関する特別措置法に基づく特別保存地区に指定されており、多くの短歌にも詠まれている。
市による調査では、今年の春以降、道沿いの約350本の竹が落書きで損傷していることが確認された。10月6日の点検で、ひらがなや漢字、英語の名前(例:「Kate」や「よしたか」)が竹の表面に刻まれているのが見つかった。京都市によると、道沿いの市有地は約2.3ヘクタールで、自然に生える竹は約7000本に上る。
京都府警は、この落書き行為を器物損壊罪に該当する可能性があると指摘している。京都植物園によると、竹の表面損傷では枯れることはないが、刻まれた跡は残るという。
問題の深刻化を受け、地元商店街の協会などは緑色のマスキングテープで落書きを隠蔽。10月以降、道沿いのフェンスや約50台の人力車に、日本語、英語、中国語、韓国語の4言語で「竹林を傷つけないでください。竹を傷つけるのは犯罪です」と警告ポスターを掲示した。
11月5日、市職員と地元住民による初の緊急対策会議が開催され、試験的な竹の伐採を決定。原則伐採が禁止されている地域だが、特別保存措置として、市有地で損傷した竹を含む30平方メートルを切り、竹林を道から遠ざける計画だ。京都景観保全課の橋本実夫課長は、「竹林は市民共有の財産です。特に、嵐山の美しい景観は地域住民の協力で維持されてきました。意図的な損傷は極めて遺憾です」と述べた。
過去にも同様の問題があり、2018年には約100本が落書きされ、フェンス設置で対応した。新型コロナ禍での来訪者減少で損傷は減ったが、観光客の回復に伴い再び増加した。
11月19日(水曜日)、市と地元環境NPOの共同で、道の両側に約20本の竹を伐採。30メートル区間で4本が損傷竹だった。市は景観への影響を評価し、追加伐採を検討する。