石川県珠洲市の見付島は、能登半島地震で部分的に崩落し、景観が大きく変わりました。地震前は密集した緑が覆っていましたが、去年の夏以降、枯れた木が増加しています。研究者らは地下水層の崩壊が原因だと考えています。
見付島は、地元で戦艦のような突き出た形状から「戦艦島」と呼ばれています。この島は能登半島地震で一部が崩落し、樹木が密集していた場所に裸の岩肌が現れました。住吉神社の神主、立花重勝氏は「長年知る島の姿ではなくなった」と悲しみを語っています。
研究チームによると、島の総容量約7万立方メートルのうち、約1万4千立方メートル、つまり20%が崩落しました。崩落した岩は外側に広がり、島の表面積を元の約1.8倍の6,580平方メートルに拡大させました。地震前は常緑広葉樹が上部を覆っていましたが、生き残った木々も去年の夏頃から急速に枯れ始めました。
住民の一人は「変化の大きさを見るのはつらい」と述べています。一方で、崩落した場所では種子が発芽し、新しい植物が根付く兆しが見られます。石川県立大学の林学科特任教授、柳誠二氏は「多くの木が枯れたが、崩落地で若い木が成長し始めている。今後の変化を監視する予定だ」と話しました。この変化は、地震の長期的な影響を示すものです。