クマの活動活発化で屋外イベント中止相次ぐ

日本各地でクマの活動が活発化し、冬眠期に入ったにもかかわらず人里近くで目撃が増加している。これにより、複数の屋外イベントが安全を優先して中止された。専門家は来年1月上旬まで警戒を呼びかけている。

2025年の秋から初冬にかけて、日本では特に東北地方の都市部で茶色いクマやツキノワグマの目撃が急増し、前例のない危機が生じている。10月末までに少なくとも12人がクマとの遭遇で命を落とし、過去最悪の年となった。

この増加の背景には、頻発する地域でのドングリなどのブナ科植物の実の不作があり、クマを通常の生息域を超えて徘徊させる要因となっている。また、長期的には1980年代から2018年までの40年間で、クマの分布域がほぼ2倍に拡大した。地方の人口減少と高齢化により、放棄された集落で未管理の柿や栗の木がクマを引き寄せている。

具体的な影響として、山梨県甲府市の甲府観光協会は12月14日に予定されていた第15回武田の森トレイルランニングレースを中止した。このレースには約900人のランナーが参加予定で、甲府の里山を一周し、富士山や南アルプスの景色を楽しむコースだった。協会の担当者は「難しい決断でしたが、参加者とスタッフの安全を最優先しました」と語った。

また、埼玉県長瀞町では土曜日に予定されていた小中学生向けの環境学習会が中止され、丸太切りなどの屋外活動が予定されていた。青森県の浅虫水族館も11月中旬から夜間営業を停止した。

広島県の日本ツキノワグマ研究所所長の米田一彦氏は「クマは来年1月上旬まで人里近くに現れる可能性があり、警戒を続けることが不可欠です。冬眠に入っても騒音などで目を覚ます可能性があります」と警告した。通常、クマは山奥で大規模に冬眠するが、近年若いクマが食料を求めて都市部に進出し、正月後に神社や公園で冬眠する傾向が見られる。

これらの事態は、森林の回復と人間活動の変化が野生動物の行動に与える影響を示している。

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