コロラド州選出の民主党下院議員で元空挺兵のジェイソン・クロウ氏は、イランとの緊張が高まる中でのトランプ政権による米軍の中東増派に対し、強い不満を表明した。下院情報特別委員会および軍事委員会に所属するクロウ氏は、これまで受けたブリーフィングには明確な戦略も撤退計画も示されていないと指摘。十分な防護策がないまま部隊を増派することは、兵士をさらなる危険にさらすことになると警告した。
コロラド州選出の民主党下院議員であり、第82空挺師団や陸軍レンジャー部隊の退役軍人でもあるジェイソン・クロウ氏は、トランプ政権による数千人規模の米軍中東追加派遣の決定を批判した。インタビューに応じたクロウ氏は、イランをめぐる紛争について政権側から納得のいく説明は受けていないと語った。「計画がない。この紛争を収束させるための偶発事態への対応策も存在しない」とクロウ氏は述べ、「我々が現在行っているのは、さらなる部隊と資源を現地に送り込み、彼らをより高いリスクにさらすことだけのようだ」と指摘した。現在、中東地域には約5万人の米軍兵士が駐留しており、クロウ氏は、イランによるドローン、ミサイル、代理勢力といった脅威に対し、迎撃ミサイルを含む既存の防御体制で十分なのか疑問を呈した。また、下院軍事委員会では超党派で不満が高まっており、議員らが政府当局者に対し、派遣の目的やリスク軽減策について厳しく追及していることも明かした。クロウ氏は、18時間以内に世界中どこへでも展開可能な即応部隊として知られる第82空挺師団には、非常に献身的な志願兵たちが所属していることを強調した。自身のイラクおよびアフガニスタンでの経験を引き合いに出し、目的の欠如が兵士や国民の間に不満を募らせたと指摘。「国民はこれ以上、終わりのない中東紛争を望んでいない」と述べ、数十年にわたる巨額の支出と失われた命について言及した。クロウ氏は、勝利まで戦い抜くべきだという主張を退け、そのような考え方こそが過去の戦争を長引かせたと批判した。地元の公立中学校でのタウンホールミーティングで、彼は自分たちが紛争しか知らない世代を育ててしまったことに気づいたという。「この紛争の連鎖を断ち切るために尽力する」とクロウ氏は述べ、政権に対して今後も厳しく対峙していく姿勢を鮮明にした。なお、NPRは共和党の議員らにもコメントを求めたが、応じた議員はいなかった。