ニューヨーク・タイムズ・ブックレビューは、2026年の3分の1が経過した現時点で、同年のベストブックを選出した。リストにはタヤリ・ジョーンズの『Kin』やダニヤル・ムイーヌッディンの『This is Where the Serpent Lives』などが名を連ねており、年末の注目作を占う指標となりそうだ。
ニューヨーク・タイムズ・ブックレビュー編集部は5月2日、時期尚早であることを認めつつも、2026年上半期のベストブックリストを発表した。「姉妹の絆を描いた濃密な歴史小説」と評されたタヤリ・ジョーンズの『Kin』が最初に挙げられ、他にもダニヤル・ムイーヌッディンの『This is Where the Serpent Lives』や、19世紀半ばにタイムスリップした専業主婦の物語を描く『Yesteryear』などが選ばれた。各書籍には、選書の指針となるターゲット読者層が記されており、全リストはブックレビューのセクションで確認できる。タヤリ・ジョーンズの『Kin』は高い評価を受けており、同書を巡る活発な動きも報告されている。アナログ志向の生活スタイルやSNSでの読書トレンドを背景に、独立系書店も活況を呈している。Bookshop.orgのCEO、アンディ・ハンター氏はFast Companyに対し、米国の書店数は過去6年間で約70%増加し、20年にわたる衰退傾向を覆したと語った。彼は「人々は文化における善良な力として、書店を中心に結束を強めている」と指摘した。関連する動きとして、イギリスではMedia ControlとTikTokが連携し、NielsenIQ BookDataの販売データとコミュニティでのエンゲージメントを活用した、初の公式「BookTok」ベストセラーリストを発表した。2026年3月のチャートではレイチェル・リードの『Heated Rivalry』が首位を獲得し、クロエ・ウォルシュが『Taming 7』で2位につけるなど、6作品がランクインした。一方、2026年5月の出版予定として、ペイジ・ルイスの『Canon』、ウォルター・モズレイの『Ghalen: A Romance in Black』、『Pemi Aguda』の『One Leg on Earth』などが控えている。ベストセラー候補としては、キャスリン・ストケットの『The Calamity Club』やマット・ヘイグの『The Midnight Train』が挙げられている。ストリーミング配信では、HBO Maxで『嵐が丘』の新映像化作品が公開されたほか、Netflixでは『百年の孤独』の第2部や『Heartstopper Forever』、『大草原の小さな家』の再構築版などが提供されている。