ドナルド・トランプ大統領は金曜日、フロリダ州ザ・ビレッジズで90分間にわたる演説を行い、選挙戦に復帰した。「黄金の老後のための黄金時代」と銘打たれたこのイベントで、トランプ氏は社会保障給付への課税撤廃や、減量薬に対するメディケア(高齢者向け公的医療保険)の適用拡大といった成果を強調した。また、対イラン軍事行動についても正当性を主張した。
トランプ氏はフロリダ州の退職者コミュニティであるザ・ビレッジズで数千人の高齢者を前に演説し、高齢のアメリカ市民を対象とした経済政策を強調した。同氏は「社会保障への課税は行わない」と断言し、5,100万人以上の高齢者が実質的に連邦所得税を支払っておらず、一人当たりの控除額は平均で7,500ドルを超えていると指摘した。トランプ氏は、住宅の修繕や家族の訪問に還付金を利用している退職者のエピソードを紹介し、「孫に会いに行く余裕ができ、家族との外食も増えるだろう」と語った。また、自身の政権下での経済的利益と、ジョー・バイデン前大統領下でのインフレによる経済的損失を対比させ、高齢者の401(k)(確定拠出年金)が以前の年間875ドルの増加に対し、平均で3万ドル以上増加したと主張した。医療分野も重要なテーマとして取り上げられ、トランプ氏は処方薬の価格を最大80〜90パーセント引き下げたことや、オゼンピックやウェゴービーといった薬が月額50ドルで利用できるようになったメディケアの新たな適用範囲について強調した。「世界で最も高額だった薬価が、今や世界で最も安くなった」と同氏は述べた。さらに、社会保障制度やメディケアを維持するため、受給資格のない数十万人を制度から除外する取り組みについても言及した。演説の冒頭で、トランプ氏は最近発生した暗殺未遂事件に触れ、「彼らは私を安全な場所に置きたがるが、私は『ザ・ビレッジズより安全な場所があるか?』と言ったんだ」と冗談を交えた。また、対イラン軍事作戦を擁護し、「狂人たちに核兵器を持たせるわけにはいかないため、我々は戦争状態にある」と述べ、紛争終結後には原油価格が下落するとの見通しを示した。会場にはフロリダ州選出のバイロン・ドナルズ下院議員やアシュリー・ムーディー司法長官らが同席した一方、会場外では地元の民主党支持者がゴルフカートで抗議デモを行った。トランプ氏は最後に、「不正ができないほどの大きな票差にしよう」と呼びかけ、中間選挙での投票を促した。