米国は7月22日より、ブラジルからの大半の輸入品に対して25%の関税を適用する。政府当局によれば、この措置はブラジルの即時決済システム「Pix」を標的としたもの。外国の決済ネットワークに対して通商法301条に基づく権限が行使されるのは今回が初となる。
今回の関税措置は、VisaやMastercardといった米国企業よりもPixを優遇する不公正な慣行に対抗することを目的としている。Pixは、50万以上の口座を持つ金融機関に対し、個人向けの無料送金サービスの提供を義務付けており、企業向けの決済手数料にも上限を設けている。
ジェイミソン・グリア通商代表部(USTR)代表は、「米国労働者と企業が公平な競争条件の下で戦えるようにするため、こうした不公正な貿易慣行に対処する本日の措置は不可欠だ」と述べた。現在、Pixの処理件数はクレジットカードとデビットカードの合計を上回っている。
ブラジルの暗号資産取引において、米ドル連動型ステーブルコインはすでに取引高の約90%を占めており、月間の取引額は60億から80億ドルに達している。ブラジルの規制当局は、10月1日施行の決議561に基づき、クロスボーダー決済におけるステーブルコインの利用を制限する方針である。