ゾーラン・マムダニ市長の政権は、ニューヨーク市の5つの行政区で6週間にわたり開催された「賃貸住宅の悪質業者(Rental Ripoff)」に関する公聴会を終了した。公聴会では、修理の放置や害虫被害から暖房の欠如、不当な手数料の徴収といった問題について、賃貸入居者からの証言が行われた。市当局によると、最終回から90日以内に証言をまとめ、政策提言を盛り込んだ報告書が発表される予定である。
ゾーラン・マムダニ市長の政権は、ニューヨーク市全域で「賃貸住宅の悪質業者」に関する公聴会シリーズを終了した。各行政区を回る形式で行われたこの取り組みは、入居者に対し、アパートの安全性を損なうような住宅環境や家主の慣行について証言を求めるものだった。
ザ・デイリー・ワイヤー(The Daily Wire)の報道によると、このシリーズは約6週間続き、5つの行政区すべてでイベントが開催された。公聴会は、修理の遅延、ネズミやその他の害虫、暖房の問題、不当と思われる手数料など、入居者が抱える懸念を表明する場として推進された。同紙によると、政権側は参加者に対し、集まった証言は今後の政策立案に役立てると説明していたという。
市役所はまた、これらの公聴会を入居者保護を強化する取り組みの一環と位置づけている。2026年4月の「就任100日」の発表において、市長室は、市として初めて「賃貸住宅の悪質業者」に関する公聴会を5区で実施し、1,600件以上の入居者の証言を収集したほか、住民に法的支援や住宅関連の窓口を紹介したと報告している。
ザ・デイリー・ワイヤーによると、公聴会は市長住宅保護局長であるシーア・ウィーバー氏が主導した。市役所は別途、ウィーバー氏の任命を認めており、同局は安全を脅かす状況や違法行為に対し迅速に対応するための調整拠点であると説明している。
ブルックリンでの初回公聴会では、イベントのキャッチコピーとして「ニューヨーク市民 対 悪徳家主(New Yorkers vs. Bad Landlords)」という攻撃的な言葉が使われており、このブランディングについては、Reason誌などの報道でも取り上げられた。
ザ・デイリー・ワイヤーの取材に応じた入居者のアビゲイルさんは、ブルックリンの家賃規制対象である3ベッドルームのアパートに10年以上住んでおり、自身の負担額は月300ドル(家賃総額は900ドル)だと語った。彼女は、長期間にわたる暖房の欠如、壁や天井の崩落、深刻な虫やネズミの被害といった絶え間ない問題を訴えた。なお、Apartments.comの推計によれば、ブルックリンの3ベッドルームの平均家賃は約4,892ドルである。
政権側は、公聴会の終了後に報告書を作成する意向を示している。ザ・デイリー・ワイヤーおよびNBCニューヨークの報道では、公聴会終了から90日という期限に言及しており、テーマを要約し、提言やアクションプランを盛り込んだ報告書がまとめられるとしている。
一部の批判者は、この公聴会の形式について、他の視点を取り入れずに入居者の苦情のみを強調していると指摘している。ザ・デイリー・ワイヤーは、ニューヨークの不動産仲介業者アダム・フリッシュ氏の言葉を引用し、家主や金融関係者、開発業者、経済学者の意見も取り入れるべきだと報じた。
家主や業界団体は、家賃規制が建物の財政を圧迫し、メンテナンスのためのリソースを制限していると主張している。ザ・デイリー・ワイヤーは2025年のピナクル・グループ(Pinnacle Group)の破綻に触れ、同社は家賃規制により収益を上げられない中で融資コストが上昇したことが経営難の原因であるとしていたと伝えた。また、『ザ・リアル・ディール(The Real Deal)』の報道では、ピナクル社が2025年5月に約5,100戸の賃貸住宅ポートフォリオについて破産手続きを開始したこと、そして裁判所への提出書類には、金利上昇と家賃規制の解除を困難にする入居者保護法が要因として挙げられていたことが報じられている。
一方で市当局は、公聴会を法執行の強化と入居者保護に向けた一歩であると提示しており、市長室は、今回の証言は家主による不正のパターンを記録し、今後の対策の指針になると述べている。