日本政府は、中国が台湾をめぐる高市早苗首相の発言に対し、強い非難を繰り返すプロパガンダ戦を展開しているとみなし、注視している。北京での両国外交当局者会合で中国側が再び非難を表明した後、日本外交官が中国側に頭を下げるように見える画像が中国のソーシャルメディアで拡散された。日本側は報道調整の不手際を北京に抗議した。
高市早苗首相は11月7日の国会で、中国による台湾周辺の海上封鎖は「日本にとって存立危機的な状況」になると発言し、野党議員の質問に答えた。これに対し、中国は日本が台湾問題への軍事介入を示唆したとみなし、強い反発を示している。首相は発言を撤回しない意向を示したが、具体的な想定に深入りしすぎたとして「反省」すると述べた。
内閣官房長官の木原稔氏は記者会見で、日中共同声明の1972年を念頭に、日本の方針に変更はないと強調。北京と台北間の平和的解決を支持する姿勢を繰り返した。一方、中国外務省アジア司長の劉暁松氏は、北京での局長級会合後、CCTVの映像で手をポケットに入れ、厳しい表情で日本側に抗議する様子が映し出された。この映像は中国側が日本外交官を呼び出して抗議した印象を与えることを狙ったものとみられる。
会合は定期的なもので、謝罪のためのものではないと日本政府は強調した。中国副外相の孫衛東氏は、高市氏が発言を撤回しなければ「日本側が全責任を負う」と警告。中国側の態度は2012年の尖閣諸島国有化以来最も激しいと、日本外務省幹部は語った。
中国のソーシャルメディアでは、日本アジア大洋州局長の金井正明氏が劉氏に頭を下げる画像が拡散され、「今年最高のショット」「教師が生徒を叱るようだ」との反応が広がった。木原官房長官は、日本側に事前連絡がなかったとして抗議したと述べた。
国連総会では、中国常駐代表の傅聡氏が総会で高市発言を非難し、日本は安保理常任理事国入りを求める資格がないと主張。日本代表はこれを根拠のないものとし、東京の平和維持への貢献を強調した。この外交論争は、両国間の人的交流、観光、教育、エンターテイメント分野に影響を及ぼし始めている。