ニューヨーク市はマンハッタン中心部に、アプリベースの配達員が休憩や電動自転車の充電、悪天候時の避難場所として利用できる初の「デリバリスタ・ハブ」を公開した。市庁舎近くのモダンな小屋は使われていなかった売店跡地を転用したもので、ロス・デリバリスタス・ウニドスによる長年の活動が実を結んだ形となった。ゾーラン・マムダニ市長は、これまでの遅れを取り戻すべく建設を加速させた。
このハブは先週火曜、配達員や労働組合代表、市当局者らの歓声に迎えられてオープンした。ニューヨーク市公園局のトリシア・シマムラ局長は式典で、「これこそ公共空間のあるべき姿であり、街を支える人々に奉仕するとはどういうことかを示している」と語った。当局は式典の中で、8万人以上の配達員が日々電動自転車やスクーターで街を駆け回っており、気候変動に伴う過酷な気象条件に直面していると指摘した。式典には、連邦政府から100万ドルの資金を確保したチャック・シューマー上院議員、ジュマーン・ウィリアムズ市民擁護官、ショーン・アブレウ市議会議員のほか、公園局、運輸局、ワーカーズ・ジャスティス・プロジェクトの代表者らが出席した。ロス・デリバリスタス・ウニドスの共同創設者であるグスタボ・アジェ氏は、新型コロナウイルス禍の最中に、雨や寒さをしのぐ場所がなく、使われなくなった売店の近くで休憩せざるを得ない配達員たちの状況を見てこのアイデアを考案した。前任のエリック・アダムス市長は許可手続きの遅れで批判を浴びたが、マムダニ市長は就任後100日以内の完成を目指して推進し、建設は約1カ月で完了した。ワーカーズ・ジャスティス・プロジェクトのリジア・グアルパ氏は、歴史的に自動車や富裕層を優先してきた公共空間において、配達員が「可能性を再定義している」として、このハブの完成を勝利と呼んだ。ハブにはまだ充電ステーションや空調設備が設置されておらず、これらは後日導入される予定である。今後は週5日スタッフが常駐し、組合の組織化を支援する。市当局によると、他の区への拡大は今後の資金確保や関係機関との連携次第であるとしている。