京都で2013年に発生した餃子の王将社長射殺事件で、ヤクザの幹部が26日の初公判で無罪を主張した。被告の田中幸雄被告は「私は絶対に犯人ではない」と述べ、検察側の証拠を状況証拠だと反論した。裁判は専門裁判官のみで進められ、判決は2026年10月16日に出される予定だ。
2013年12月19日早朝、京都府京都市山科区の王将フードサービス本社前で、同社社長の大東孝行氏(当時72)が胸と腹部を拳銃で撃たれ死亡した事件で、工藤会系暴力団の幹部、田中幸雄被告(59)が殺人罪で起訴されている。26日の京都地裁初公判では、田中被告が無罪を主張した。
検察側は冒頭陳述で、現場から採取した2本の吸い殻から検出されたDNAが田中被告のものと完全に一致すると主張した。また、事件の1日前、被害者宅近くで被告の身長、体格、歩き方に似た人物が防犯カメラに映っていたと述べた。
一方、弁護側はこれらの証拠を「決定的でない」とし、全て状況証拠だと指摘。被告は事件当日に福岡県にいた可能性を主張し、 alibi(アリバイ)を証明する方針を示した。裁判長の西川篤裁判官が主宰するこの裁判では、田中被告と大東氏の直接的なつながりが確認されておらず、犯行の動機も不明である点が焦点となる。検察は状況証拠を積み重ね、背景関係を明らかにする見込みだ。
弁護側が求めた市民参加裁判(裁判員裁判)の特別上告は昨年11月の最高裁判決で棄却され、今回は専門裁判官のみで審理が進む。判決言い渡しは来年10月16日予定。
この事件は、指定危険集団に指定された工藤会の関与が疑われ、組織犯罪の側面が注目されている。