人気のオープンソース予約プラットフォームであるCal.comは、5年間の運営を経てクローズドソースモデルへ移行することを発表した。同社は、AIを活用した脆弱性スキャンのリスク増大を主な理由として挙げている。オリジナルのコードベースは、個人利用向けにMITライセンスの下で「Cal.diy」として存続する。
Calendlyのセルフホスト可能な代替製品として知られるCal.comは、4月17日にこの発表を行った。共同設立者のBailey Pumfleet氏は、AIが脆弱性の悪用手法を変容させ、モデルが最小限の手作業で公開リポジトリを体系的にスキャンすることを可能にしたと説明した。同氏は、AIツールがBSDカーネルの27年前の脆弱性を特定し、数時間以内に機能するエクスプロイトを作成した事例を挙げている。発表の時点で、製品のコードベースは公開版から大きく乖離しており、認証やデータ処理といった中核システムの書き換えが行われていた。コミュニティ主導で管理されるフォーク版のCal.diyは、現在MITライセンスの下で利用可能となっており、Docker、Vercel、Railway、Renderなどのプラットフォームを介したインストールをサポートしている。イベントタイプ、カレンダー統合、ビデオ会議、Webhook、APIアクセスといった基本機能は含まれているが、ドキュメントでは個人や非商用目的での利用を前提としており、「自己責任で使用すること」という免責事項が付けられ、Cal.comによる公式サポートは提供されない。Cal.diyには、チーム、組織、SAML SSO、SCIMディレクトリ同期、ワークフロー、ルーティングフォーム、インサイトダッシュボードといった企業向け機能は搭載されていない。同プロジェクトでは、商用利用のユーザーに対し、企業レベルの予約インフラを提供する有料のCal.com製品を利用するよう案内している。