日本、米国製車両輸入拡大へ認証制度緩和を検討

10月の日米首脳会談で注目を集めた米国製ピックアップトラックのように、日本は米国製車両の輸入・販売を容易にするため、認証制度の緩和を検討している。夏に合意した関税措置の一環として、運輸省が国連基準に基づく自動車認証システムの見直しを進めている。業界関係者は価格低下の可能性に期待を寄せつつ、安全性を懸念している。

10月の日米首脳会談は、東京・元赤坂の赤坂離宮迎賓館で開催され、庭に停められた米国製ピックアップトラックが注目を浴びた。ドナルド・トランプ米大統領は、これらの車両の日本市場での販売拡大を望んでいる。

夏に合意した関税措置により、米国製車両の輸入・販売手続きが簡素化された。国土交通省は、国連基準に基づく自動車認証制度の緩和を検討中だ。この制度は、ブレーキや騒音などの安全・環境基準を定め、日本を含む約60カ国・地域で採用されている。一方、米国はこれを採用しておらず、日本輸出時には追加試験が必要となる。

「日本で米国車を販売するための追加試験が不要になれば、価格が大幅に下がる可能性がある。本当に実現するのか」と、埼玉県越谷市で米国車を輸入・販売するスカイオート株式会社の村上修平社長は期待と不安を語った。

1990年代半ばまで、日本への米国車輸入は年間10万台超だったが、大型ボディと燃費の悪さから人気は低下。2024年の輸入は約1万6000台にとどまる。一方、日本車の米国輸出は同年約137万台に上る。

トランプ氏はこの制度を「非関税障壁」と呼び、日本が数百万台の車両を輸出する一方で米国車を受け入れないのは不公平だと主張。7月の日米関税交渉合意後、9月にトランプ氏が署名した大統領令では、日本が追加試験なしで米国製車両の販売を受け入れるよう努めるとの記述がある。

前運輸大臣の中野宏正氏は、安全性を重視する日本の交通環境を指摘。省内では、日本同等の安全基準を満たす米国製車両に限定した緩和案が検討されている。

モータージャーナリストの岡崎五郎氏は、「米国車は米国消費者向けに特化しており、日本だけでなく他国でも売れ行きが悪い。輸入急増はなく、安全への影響は小さいだろう」との見方を示した。

このウェブサイトはCookieを使用します

サイトを改善するための分析にCookieを使用します。詳細については、プライバシーポリシーをお読みください。
拒否