カマラ・ハリス前副大統領は、4月10日にニューヨークで開催されたナショナル・アクション・ネットワークの大会での演説において、2028年の大統領選挙への出馬の可能性についてこれまでで最も明確な示唆を与えた。アル・シャープトン師の問いかけに対し、同氏は「そうですね、あり得ます。あり得ますよ。考えてみます」と答え、追って連絡すると約束した。黒人有権者や有力者で埋め尽くされた会場からは「再出馬を!」という合唱とスタンディングオベーションが起こった。
ハリス氏は、ミッドタウンで行われたイベントでシャープトン師との対談に約40分間臨んだ。これは2028年の民主党候補として有力視される人物たちが集う初めての主要な会合となった。ハリス氏は、ペンシルベニア州のジョシュ・シャピロ知事、イリノイ州のJ.B.プリツカー知事、ロー・カンナ下院議員らに続き、6人目の登壇者となった。会場のボールルームは開始1時間以上前から満員となり、元大統領の警備に匹敵する厳戒態勢が敷かれるなど、聴衆はハリス氏に対してひときわ熱狂的な反応を見せた。参加者入場時には2024年選挙キャンペーンの定番曲であるビヨンセの『Freedom』が流れ、会場のスクリーンには同氏とシャープトン師が写る動画が投影されるなど、他の登壇者には見られない演出がなされた。ハリス氏は自身の経験に触れ、「私はウエストウイングのオフィスで、大統領執務室からわずか数歩の距離で数え切れないほどの時間を過ごしてきました。(中略)仕事の内容と何が求められるのかを理解しています」と語った。また、ドナルド・トランプ大統領の外交政策、イラン問題、そして投票権について批判し、同氏の「SAVE America Act」を人頭税に例えた上で、有権者に対し有権者名簿の整理に関連する主張に注意し、自身の登録状況を確認するよう促した。2024年の選挙で黒人やラテン系の男性有権者が共和党へ流れたことにも言及し、「取引的な有権者」を推奨して、「自分たちの権利を手に入れなさい。投票に行き、『これによって何を得られるかを期待しているから投票するのだ』と言いなさい」と述べた。ハリス氏の周辺人物によると、同氏は未だ出馬を正式に決断してはいないものの、サウスカロライナ州、ノースカロライナ州、ジョージア州、アーカンソー州への訪問など、注目度の高い公の場への登場を計画しているという。同氏は過去の選挙活動や副大統領としての経験による高い知名度を背景に、民主党指名候補の初期世論調査でリードしている。