ウクライナ出身の青西関、九州場所で初優勝を飾る

ウクライナ出身の関脇・青西関が、福岡で開催された九州場所最終日に横綱・豊昇龍を優勝決定戦で破り、初の幕内優勝を果たした。この勝利により、来場所での大関昇進がほぼ確実となった。21歳の青西関は、戦争の影響で故郷を離れ、日本で相撲に打ち込む道を選んだ。

青西関の本名はダニロ・ヤフシシンで、ウクライナ中部のヴィニツィア出身だ。ウクライナでは柔道などの格闘技が人気で、相撲も大横綱・栃錦の父がウクライナ人であることから知られている。ヤフシシンは7歳から相撲を始め、将来の相撲 wrestlersになることを夢見てきた。

2022年2月のロシアのウクライナ侵攻が転機となった。彼は一時ドイツに避難し、日本への渡航を決意。2019年のジュニア相撲世界選手権で出会った山中新太(26)に連絡を取り、相撲の本場へ向かった。2022年4月に来日し、山中の住まいへ滞在。関西大学の相撲部で練習生として鍛えられ、山中の高校時代の恩師の紹介で安治川部屋に入門した。

2023年の秋場所で「青西関 新太」としてデビュー。山中との友情から「新太」の名を借りた。幼少期からのレスリング経験で鍛えた下半身の強さと、献身的な稽古により、デビュー以来負け越しなく、5場所連続で二桁勝利を挙げ、番付を駆け上がった。

部屋の親方、安治川(元関脇・粁錦)は「異国の地から来て、相撲の文化を一生懸命理解しようと努力している」と語る。優勝後、青西関は垂れ檀で付き人に抱きつき、涙を拭った。彼は「ここまで来られてよかった。人生の道を正しく選んだ」と喜びを語った。

山中は今、関西大学の相撲部コーチ。「私にとっても人生最高の幸せな日だった。入門前から、彼は相撲界を沸かせる力士になると信じていた。本当にすごい」と絶賛した。支援団体の仲直裕二会長(70)は「戦争で故郷を追われ、多くの苦難を乗り越えた。一年前は未熟さもあったが、敗北後も諦めず努力し、栄光を掴んだ」と称賛。関西大学同窓会会長の田中吉信(74)は「大変さを感じていても表に出さず、謙虚で相撲に献身的。敗北も優雅に受け止める」と評価した。大学は3月の春場所で大関として大阪で土俵に立つ青西関を全面支援する。

この快挙は、青西関の努力が実を結んだ証だ。

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