防衛省は、川崎重工業が1988年から2021年に製造した海上自衛隊向け潜水艦エンジンの燃料効率データ改ざんを理由に、同社の入札参加を2.5カ月間停止することを決定した。この改ざんは、海自の全24隻の潜水艦に搭載されたエンジンのうち23隻に影響を与えているが、安全性や性能には影響がないと省は発表した。
防衛省は2025年12月27日、川崎重工業(KHI)に対し、入札参加を3月11日まで約2.5カ月間停止する決定を下した。これは、同社が海上自衛隊(MSDF)向けに製造した潜水艦エンジンの燃料効率データ改ざんが発覚したためだ。
省によると、KHIは1988年から2021年までの間に組み立てたエンジンの試験で、要求を満たすためにデータを操作していた。全24隻のMSDF潜水艦がKHI製エンジンを搭載しており、直近に納入された1隻を除く23隻が影響を受けている。しかし、省はこれらの改ざんが潜水艦の安全性や性能に影響を及ぼさないと強調した。
この問題の背景には、2024年8月の民間船舶用エンジンのデータ改ざん発覚がある。当時、防衛省は兵庫県神戸市のKHI工場を検査した。さらに、2024年6月には外部弁護士による特別調査委員会がMSDF向けエンジンでの類似改ざんの可能性を指摘し、同社は8月に省へ報告した。同社の自主報告により、停止期間は当初予定より短縮された。
KHIは防衛関連の主要サプライヤーとして知られ、この事件は自衛隊の装備調達プロセスに注目を集めている。省は今後、類似事案の防止策を強化する方針だ。