米司法省は、米国立アレルギー感染症研究所(NIAID)の元上級顧問で、所長だったアンソニー・ファウチ博士の側近として働いていたデビッド・M・モレンズ博士が、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミック期間中に連邦政府の記録保持および情報公開の義務を回避するために共謀したとして、連邦大陪審により起訴されたと発表した。
米司法省は2026年4月28日、メリーランド州チェスター在住のデビッド・M・モレンズ被告(78)を、対米共謀罪、連邦捜査における記録の破棄・改ざん・偽造、記録の隠蔽・除去・毀損、および幇助の容疑で起訴したと発表した。
連邦検察当局によると、モレンズ被告は2006年から2022年までNIAID所長室の上級顧問を務めており、職務上、連邦記録として政府システム内で作成、保持、交換が義務付けられている文書を扱っていた。ファウチ博士は1984年から2022年に退職するまでNIAIDの所長を務めていた。
今回の起訴は、モレンズ被告が情報公開法(FOIA)に基づく調査など、記録保持や開示の義務を逃れるために非政府の通信手段を利用した疑いに焦点を当てている。議会の調査員が引用し、その後の報道でも言及された2021年2月の電子メールの中で、モレンズ被告は「情報公開請求を受けた」後に「どのように電子メールを消去するか」を学んだと記し、メッセージを個人アカウントに転送した後に削除することを示唆していた。
検察当局は、こうした行為はCOVID-19の起源に関する特定の説を立証または否定するためではなく、連邦政府の記録保持および透明性に関する規則を回避することを目的としていたと主張している。司法省の発表では、モレンズ被告が科学的データを改ざんしたり、見返りとして助成金の決定を操作したり、COVID-19の起源に関する特定の説を抑圧するために大規模な工作を行ったりしたことは指摘されていない。
有罪判決を受けた場合、モレンズ被告は共謀罪で最高5年の禁固刑、連邦捜査における記録の破壊・改ざん・偽造の各罪で最高20年の禁固刑、記録の隠蔽・除去・毀損の各罪で最高3年の禁固刑が科される可能性がある。
本件はFBIおよび保健福祉省(HHS)監察総監室が捜査した。司法省によると、メリーランド連邦地方検察局が訴追を担当している。