米国がイランとの停戦に関連する覚書に署名してから1か月近くが経過する中、戦闘が再燃し、紛争が泥沼化する懸念が高まっていると、スワースモア大学の政治学者ドミニク・ティアニー氏がNPRのインタビューで語った。
NPRの司会者スコット・サイモン氏によると、イランがホルムズ海峡で船舶を攻撃したことを受け、トランプ大統領は停戦の終了を宣言し、イラン全土の標的に対する米軍の攻撃を命じた。この衝突の再燃は、NPRが「戦闘を停止するための覚書」と報じた合意から1か月足らずで起こった。
スワースモア大学で政治学の学科長を務めるドミニク・ティアニー氏は、今回の紛争は米国にとっておなじみのパターンに当てはまるようだと述べた。
「米国は、自力で脱出することが困難な厳しい軍事作戦の中に足止めされている」とティアニー氏は指摘する。
ティアニー氏は、米国の指導者たちが、イランの核開発計画への打撃やテヘランに対する民衆蜂起の誘発など、主要な目標を早期に達成できる能力を過大評価していたと論じた。同氏は、双方が高い代償を払っており、米軍にも犠牲者が出ていると述べた。
ティアニー氏によると、13人のアメリカ人が死亡し、多数が負傷したほか、複数の米軍基地が攻撃を受けたという。また、イラン側も軍事能力において重大な損失を被ったと語った。
ティアニー氏は、イランが「最高指導者を埋葬したばかり」であり、その葬儀の様子からは政府に対する幅広い国民の支持が見て取れたと付け加えた。同氏の評価では、イラン政権は開戦当初よりも強い立場にあるといえる。
ティアニー氏は、今回の戦争はトランプ大統領や米政府高官らが当初掲げた目標(同氏はこれを混乱しており、時に矛盾していると評した)を達成できていないと指摘した。さらに、過去の朝鮮戦争、ベトナム戦争、アフガニスタン紛争の例を挙げ、交渉に数年を要した経験から、外交的な出口がすぐに見つかる可能性は低いと警鐘を鳴らした。