イリノイ州のJB・プリツカー知事が4月1日にSNSへ投稿した「全米ウォーキングデー」を記念する動画に対し、一部のコメンテーターや、3月19日にロジャーズ・パークの湖畔の桟橋付近で友人と歩いている最中に銃撃され死亡したロヨラ大学シカゴ校の1年生、シェリダン・ゴーマンさんの遺族から批判の声が上がっている。警察はホセ・メディナ容疑者(25)を殺人容疑で訴追しており、連邦当局は同容疑者が不法に入国したベネズエラ国籍の人物であると発表している。
シカゴ警察や検察によると、ロヨラ大学シカゴ校1年生のシェリダン・ゴーマンさん(18)は、3月19日未明、シカゴのロジャーズ・パーク地区にあるトビー・プリンツ・ビーチ近くを友人と歩いている最中に射殺された。
検察は、被害者のグループが灯台近くの桟橋を歩いていたところ、建物から現れた覆面の男が学生たちが逃げる中、背後から一発の銃弾を発射し、ゴーマンさんの背中に命中したと主張している。地元メディアが報じた検察の説明によれば、ゴーマンさんは病院に搬送されたが死亡が確認された。
地元報道によると、シカゴ警察は事件後、週末にかけて容疑者を逮捕し、第一級殺人などの容疑で訴追した。容疑者は一部の報道ではホセ・メディナと特定されているが、米国国土安全保障省(DHS)の声明とされるものを含め、ホセ・メディナ・メディナと呼称する報道もある。
DHSは、容疑者が2023年5月に南部国境から不法に入国し、その後釈放されていたベネズエラ国籍の人物であると述べている。デイリー・ワイヤーはシカゴ・トリビューンの報道を引用し、容疑者がその後シカゴのメイシーズでの万引きを疑われ、出廷しなかったため逮捕状が出ていたと報じた。
事件から4日後、プリツカー知事の事務所は哀悼の声明を出し、この銃撃を「無分別な殺人」と非難。「暴力犯罪は我々の街に存在する余地はなく、犯人は法の最大限の範囲で責任を問われるべきである」と述べた。デイリー・ワイヤーが報じたところによると、知事事務所はトランプ政権時代を批判し、この事件を政治利用するのではなく、暴力防止のための連邦資金の再充当といった解決策に注力するよう求めた。
4月1日、プリツカー知事はSNSに「イリノイ州の皆さん、幸せな全米ウォーキングデーを」と呼びかけ、州内でのウォーキングを推奨する動画を投稿した。この投稿に対し、オンライン上で反発が起きた。フォックス・ニュースの特派員マット・フィン氏は、「シカゴで散歩中だった18歳の罪のない女子大学生が理不尽に殺されたばかりではないのか?ハッピー・ウォーキング、イリノイ」と皮肉を記した。フォックス・ニュース・ラジオの司会者ジミー・ファイラ氏はコメント欄に、「サンクチュアリ・シティ(不法移民保護都市)で歩きに出かける人のほとんどが、最後には走って逃げる羽目になるというのは狂っている」と書き込んだ。
ゴーマンさんの遺族は、デイリー・ワイヤーとフォックス・ニュースが引用した声明の中で、この事件を政治的議論の道具にしようとする動きを批判した。「娘の死を一般的な『悲劇』に矮小化したり、他の場所での失敗を理由に片付けたりすることはできない」と遺族は述べ、「私たちの娘は政策議論の対象ではない。奪われた一つの命であり、責任を追及することが求められている」と訴えた。
フォックス32シカゴの別のインタビューで、プリツカー知事は国の移民制度に「真の欠陥」があると認めつつ、移民の取り締まりは連邦政府の責任であると主張した。