10日の衆議院選挙で、自民党は比例代表ブロックで異例の事態に直面した。得票数で81議席分を獲得したものの、候補者不足により14議席を他党に譲渡せざるを得なかった。過去の選挙でも類似のケースは稀だ。
10日の衆議院選挙の比例代表ブロックでは、176議席が争われた。自民党は67議席を獲得し、前回の2024年総選挙から8議席増加した。しかし、得票に基づく81議席に対して候補者が不足したため、14議席を他党に譲渡した。
自民党は比例代表に計319人を擁立し、前回から34人増やした。それでも、単独選挙区と比例代表の両方に立候補した候補者の多くが選挙区で勝利した結果、東京、南関東、北陸信越、中国の4ブロックで不足が生じた。公職選挙法に基づき、余剰議席は他党へ移った。具体的に、中央改革連合(CRA)に6議席、日本維新の会と国民民主党、チーム未来に各2議席、参政党とれいわ新選組に各1議席が割り当てられた。
自民党幹部の一人は「解散時、下院でこれほど勝つとは想像していなかった」と複雑な心境を語った。2005年の郵政民営化をめぐる解散総選挙では、自民党が比例で過去最多の77議席を獲得したが、東京ブロックで1議席を社会民主党に譲った前例がある。
一方、チーム未来は近畿ブロックで2議席を譲渡した。選挙区で有効投票の10%未満しか得票できなかった2人の候補者が比例での当選資格を失ったためで、1議席がCRAへ、もう1議席が日本維新の会へ移った。CRAは自民党とチーム未来から計7議席を受け取り、比例全体で42議席を確保した。これは前回総選挙で立憲民主党と公明党が獲得した64議席を下回る。CRAは公明党から28人の候補者を擁立し、リスト上位が公明党出身者で占められたため、全員当選した。
こうした候補者不足は、選挙区での大勝が原因で生じる異例の現象だ。