ノーベル賞作家カズオ・イシグロは、2027年3月9日に新作小説『Miss Lambert Steps Aboard Danger(原題)』を出版する。本作は、スパイ小説とP.G.ウッドハウス風のウィットが融合した物語とされており、1938年のロンドンで、ある男と謎めいた女性が偶然出会う場面から幕を開ける。
本書は、イシグロの初期の代表作『日の名残り』と同様、1930年代のイギリスを舞台にしている。出版元であるクノップ社のジョーダン・パブリン氏は、この新作について、スパイ小説の要素と独特のユーモアが組み合わさった作品であると語った。
イシグロはこれまでにも、『わたしを離さないで』でのディストピア的なテーマや、『忘れられた巨人』での記憶の考察など、多彩なジャンルを探求してきた。2021年の小説『クララとお日さま』では、AIの視点を通してテクノロジーを描いている。
今回の発表は、歴史的物語とスペキュレイティブ・フィクションの間を自在に行き来するイシグロの手腕に対して、依然として高い関心が寄せられていることを浮き彫りにした。