2025年の大晦日にロサンゼルス・ラムズのワイドレシーバー、プカ・ナクア選手から反ユダヤ的な暴言を吐かれ、肩を噛まれたと主張していたマディソン・アティアビ氏が、民事訴訟に集中するとの理由で、一時的な接近禁止命令の申立てを自ら取り下げた。同氏の代理人は、ナクア選手側の「扇動的な発言」が取り下げの要因の一つであると説明している。
マディソン・アティアビ氏の代理人ジョセフ・カー弁護士が金曜日に発表した声明によると、アティアビ氏はロサンゼルス・ラムズのワイドレシーバー、プカ・ナクア選手に対して申請していた一時的な接近禁止命令(TRO)の申立てを自ら取り下げた。
カー弁護士は、この決定により、2025年の大晦日にロサンゼルスで行われた夕食会の席で発生したとされる身体的傷害、精神的苦痛、および反ユダヤ的発言に関する民事訴訟に焦点を移すことができると説明した。アティアビ氏は、ナクア選手が「ユダヤ人なんてくそ食らえ」といった趣旨の発言をした上で彼女の左肩を噛み、裁判所に提出された証拠写真には歯形が残っていたと主張している。
これに先立ち、TMZスポーツは、ナクア選手が噛みついたとされる数時間後、泥酔して気を失っている同選手の近くでアティアビ氏がダンスを踊っている映像を公開していた。ナクア選手の代理人であるリーバイ・マキャサーン弁護士は、噛みつき行為を「無害なふざけ合い」であり、一時的で軽微な痕跡しか残っていないと説明。反ユダヤ的発言を否定した上で、今回の訴訟を「金銭を強請(ゆす)ろうとする試み」と批判している。これに対しカー弁護士は、ふざけ合いでも恐喝でもないとしてこれらの主張を全面的に否定した。
また、アティアビ氏の弁護団は同氏に対する脅迫行為が続いていると報告しており、警察が捜査を行っている。民事訴訟は継続しており、3月に行われた調停は不調に終わった。4月14日に予定されていた接近禁止命令の審問は、今回の取り下げにより無効となった。