最高裁判所のマリア・フィロメナ・シン判事は、2026年3月24日に開催された同裁判所初の「卓越した女性フォーラム(Distinguished Women’s Forum)」において、自身のがんとの闘いについて語った。化学療法と手術を受け、医師の許可を得て職場復帰を果たした後も、経口化学療法薬による治療を継続している。シン判事は、困難に直面しても立ち上がり、一日一日を戦い抜くことの重要性を強調した。
フィリピンのマニラにて、最高裁判所のマリア・フィロメナ・シン判事は、2026年3月24日火曜日に開催された第1回最高裁判所卓越した女性フォーラムに登壇した。同氏は自身のがん闘病体験を振り返り、起床する気力さえ湧かない辛い日々もあったが、自分以上に過酷な状況にある人々のことを思い浮かべたと語った。「しかし、自分よりも困難な状況に置かれている人々のことを考えると、恵まれている自分に不満を言う権利などない、と思い至るのです。だからこそ、再び立ち上がり、一日を戦い抜くのです」とシン判事は述べた。このイベントには、テレシタ・デ・カストロ元最高裁長官、コンチータ・カルピオ・モラレス元最高裁陪席判事兼元オンブズマン、アンジェリーナ・サンドバル・グティエレス元最高裁陪席判事も参加した。シン判事は、自身の診断を一日一日を大切にするための戒めとして捉えている。「私たちが今この場所にいるのは、生きている間に成すべきことがあるからなのです」と語った。2022年5月にロドリゴ・ドゥテルテ前大統領により194人目の最高裁陪席判事に任命されたシン氏は、それ以前にはケソン市地方裁判所第85法廷の首席裁判官や控訴院判事を歴任した。同氏はアテネオ・デ・マニラ大学法科大学院を次席で卒業し、ワシントンD.C.のアメリカン大学ワシントン・カレッジ・オブ・ローで国際法学の修士号を取得している。現在は司法におけるジェンダー対応委員会の共同委員長を務め、裁判官の行動規範を検討する小委員会の委員長も兼務しているほか、「法に触れた女性のためのマニュアルおよびプロトコル」の作成を主導している。2025年には国際女性裁判官協会の会長に選出された。「自分は何かを成し遂げるためにここにいると感じています。ですから、時間がある限り、その務めを果たしていくつもりです」と、同氏は締めくくった。