東京ガスは、来年3月までの3年間で海外投資の半分以上を米国に振り向け、事業拡大を図る計画だ。CEOの笹山晋一氏は、北米を最優先とし、データセンターや半導体工場の需要増を背景に挙げている。
東京ガス、日本最大の都市ガス供給会社は、2029年3月期までの投資計画として最大1.3兆円を予定し、そのうち3500億円を海外プロジェクトに充てる。CEOの笹山晋一氏は、海外投資の半分以上を米国に振り向ける意向を示した。
「北米は我々の海外戦略の最優先事項だ」と笹山氏はロイターのインタビューで述べ、米国国内のガス需要増—データセンターや半導体工場の電力需要の高まり—と液化天然ガス(LNG)の輸出拡大を理由に挙げた。同社は近年、東テキサスシェールガスへの上流投資を集中させ、コスト競争力を高めてきた。今後はこれらの資産開発に投資し、収益性を向上させる方針だ。
具体的な過去の動きとして、2023年末にテキサス州とルイジアナ州のロッククリフ・エナジーを買収し、今年4月にはシェブロンから東テキサスガス資産の70%を取得した。また、液化プラントへの投資やガス購入契約にも前向きだ。
一方、日本第2位のLNG購入者である東京ガスは、ロシアのサハリン2プロジェクトから年間110万トンの長期契約を保有。米国制裁の免除が12月19日に期限切れとなるが、延長を要請中だ。笹山氏は「19日に終了する可能性は特に高くない」とし、供給中断のリスクは「かなり低い」との見方を示した。ただし、「西側同盟国からの批判のトーンは厳しくなっているが、日本への安定供給に寄与するプロジェクトとして、政府と協議しながら進める」と語った。
2025年3月期のLNG調達量は1156万トンで、ほぼ半分がオーストラリア産。東海岸以外に多様化しており、潜在リスクを限定している。