日本政府は、東京電力ホールディングスの新たな事業再建計画を承認し、2025年度から10年間で3.1兆円のコスト削減を目指す。この計画は、2011年の福島第一原発事故の賠償・廃炉費用に対処するためのもので、事業の効率化、投資削減、資産売却により実現する。東京電力は、原子炉再稼働を前提に早期の黒字転換を見込んでいる。
東京電力ホールディングス(Tepco)は、2026年1月26日、日本政府から新たな10年間の事業計画を承認された。この計画は、2025年度から2035年3月期までの期間を対象とし、総額3.1兆円のコスト削減を目標とする。主な手段として、事業の効率化、投資の抑制、資産売却が挙げられる。特に、3年以内に約2000億円相当の資産、主に株式と不動産を売却する予定だ。
同社は、データセンターからの電力需要増に対応するため、提携先を探し、外部資本の受け入れを検討している。一方で、2011年の福島第一原発での3基のメルトダウンによる賠償金と廃炉作業の巨額費用が、依然として経営を圧迫している。
収益見通しでは、現在の会計年度(3月終了)で7393億円の純損失を予想するが、翌年度には2560億円の純利益に転換すると予測。これは、新潟県の柏崎刈羽原発6号機の再稼働を前提としている。最後の年度(2035年3月期)には、2998億円の純利益を見込む。
国が支援する原子力損害賠償・廃炉等支援機構の管理委員会代理委員長、増田寛也氏は記者会見で、「この計画は、極めて厳しい状況にある東京電力を出発点とし、福島への責任を果たすための改革を着実に進めるためのものだ」と述べた。