欧州連合(EU)の暗号資産市場規制(MiCA)が7月1日に施行されるのを目前に控え、ギリシャの規制当局がバイナンスのライセンス申請を却下する準備を進めていることが分かった。これを受け、同取引所はフランスを通じた代替ルートを模索している。なお、テザー社のUSDTについては、すでにEUでライセンスを取得している複数のプラットフォームから上場廃止となっている。
欧州の暗号資産市場規制(MiCA)が7月1日に施行されることを受け、暗号資産関連企業は認可取得を急いでおり、対応できなければEU域内のユーザーへのサービス提供を停止するリスクに直面している。現在、当該地域で活動する3,000社以上の企業のうち、これまでにライセンスを取得したのはわずか194社にとどまる。
バイナンスは今年初め、アテネに現地持株会社を設立した後、ギリシャでMiCAライセンスを申請した。ロイター通信によると、ギリシャ資本市場委員会(HCMC)は同社の申請を却下する準備を進めているという。業界関係者の間では、欧州中央銀行(ECB)のクリスティーヌ・ラガルド総裁がこのプロセスに影響を与えたのではないかとの指摘も出ているが、ECBおよびギリシャ当局は介入の事実を認めていない。
バイナンスのリチャード・テン共同CEOは、同社は「明確で公正、かつ調和の取れた」枠組みの下での認可取得に引き続き取り組む姿勢を強調した。同社はすでにフランスで暗号資産サービスプロバイダーとしての登録を完了しており、バックアップ策として同国でMiCAの完全なライセンス取得を目指している。
最大手のステーブルコインを発行するテザー社は、USDTについてEUの承認を求めることを拒否している。すでに複数の主要取引所が欧州の顧客向けに同トークンの取り扱いを廃止または制限しており、一方でサークル社のUSDCはライセンス取得済みのプラットフォームで引き続き利用可能な状態となっている。