日本政府は、アジアのプライベートエクイティファンドMBKパートナーズに対し、、工作機械メーカー牧野フライス製作所の買収を国家安全保障上の懸念を理由に停止するよう要請した。財務相の片山さつき氏は、国会で同社の防衛装備品製造への関与を指摘した。これは外為法に基づく2例目のこうした措置だ。
財務省の片山さつき財務相は木曜日、国会で「投資が国家安全保障を損なうリスクがあると判断した」と述べた。同氏は「牧野フライスは世界有数の工作機械メーカーで、その製品は日本の防衛装備品製造企業に広く使われている」と説明した。
MBKは昨年6月、2750億円(17億2000万ドル)の公開買付による買収計画を発表していたが、国内・海外の規制審査で予定が遅れ、6月下旬の開始が見込まれていた。同ファンドは声明で、安全保障懸念を払拭する対策を提示したとして政府の要請に驚いていると述べ、牧野フライス側は情報収集中で決定事項はないとした。
高市早苗首相の政府は今週、防衛輸出規制の大幅見直しを発表し、軍艦やミサイルなどの輸出を可能にした。この政策転換が牧野判断に影響したと、議論関係者は指摘する。政府関係者は「外国投資を阻害する意図はない」とし、片山氏は「健全な投資が日本経済発展に重要との見方は変わらない」と記者に語った。
アジア大学国際経済学教授の布野荒太氏は「先進技術の海外流出は回復不能で、安全保障上政府の判断は理解できる」と評価した。過去の類似事例は2008年の電力開発買収試みの拒否のみで、分析家らは今後外国買収のリスクプレミアムが高まるとの見方を示している。一方、昨年台湾ヤゲオの芝浦電子買収は承認された。
牧野フライスの工具は軍事利用可能性から輸出許可が必要だ。