ルイジアナ州レイクチャールズ近郊で建設が進む大規模なLNG輸出ターミナルが、米国で最大級の温室効果ガス排出源となる見通しであることが分かりました。オーストラリアのウッドサイド・エナジー社が所有するこの施設は、2029年の稼働開始後、年間950万トン以上の温室効果ガスを排出すると予測されています。このプロジェクトは雇用創出や投資の面で評価されている一方で、気候変動に対して脆弱な同州におけるリスクを悪化させるとして批判の声も上がっています。
オーストラリア最大の石油・ガス生産企業であるウッドサイド・エナジー社は、既存のサビーンパス施設から東へ約40マイル(約64キロメートル)の地点にある1,000エーカーの敷地に、ルイジアナLNGターミナルを建設しています。同社は2024年、テルリアン社からこの開発用地を買収しました。当初は「ドリフトウッドLNG」として開発が進められていたものです。ジェフ・ランドリー知事によると、建設費用は180億ドル近くに達しており、ルイジアナ州における外国直接投資としては最大規模の案件の一つとなります。9月に行われた起工式で、ランドリー知事は「ルイジアナ州にとって素晴らしい日であり、アメリカにとっても信じられないような日だ」と語りました。州の経済開発局によれば、本プロジェクトにより数千人の一時的な建設雇用と数百人の恒久的な雇用が創出されるほか、地域の税収増加も見込まれています。しかし、稼働後の年間排出量は米国内の既存および計画中のLNGターミナルを上回る見込みです。ルイジアナ州の規制当局に提出された許認可書類によると、液化および運用プロセスから年間950万トン以上の温室効果ガスが排出されると予測されており、これはサビーンパスの約700万トンや、アラスカで計画されているターミナルの860万トンをも超える数値です。ヴェリテ・ニュースによる州および連邦政府の記録の分析によると、ルイジアナ州内の工業用地と比較した場合、ドナルドソンビルにあるCFインダストリーズのコンプレックスに次ぐ排出規模となります。環境団体はリスクの増大を懸念しています。「ルイジアナ・バケット・ブリゲード」の事務局長アン・ロルフェス氏は、この結果を「非常に憂慮すべきこと」とし、「ルイジアナ州はかつてないほど脆弱になっているにもかかわらず、温室効果ガスをさらに増やすことでその脆弱性を高めている。これは狂気の沙汰だ」と批判しました。同州はすでに海面上昇や、2020年に140億ドルの被害をもたらしたハリケーン「ローラ」のような猛烈なハリケーンの脅威にさらされています。これに対し、ウッドサイド社は排出削減を強調し、「排出を回避・削減することが最優先事項」であると述べています。同社は各プロジェクトに脱炭素計画を義務付けており、2030年までに30%の削減、2050年までにネットゼロを目標に掲げています。また、LNGのライフサイクル排出量は石炭火力発電の約半分であるとして、その利点をアピールしています。