大阪公立大学の研究グループは、太陽光、水、二酸化炭素から電池を使わずにギ酸を生成する人工光合成装置を開発した。この自己制御型電解槽は、光の変化に合わせて自動的に調整されるため、プロセスが簡素化され、コスト削減も可能になる。
本システムは、固体電解質を電解槽に組み込むことで、独自の熱特性とインピーダンス特性を通じて最大電力点追従を行う。太陽光が強くなると装置の温度が上昇し、電気抵抗が低下するため、一日を通して安定した燃料生産が可能となる。
天尾豊教授は、そのメカニズムについて「太陽光が増すと電解槽は自然に加熱される。この温度上昇によって電気抵抗が低下し、電気が流れやすくなるように設計されている」と説明した。屋外での実証試験では、日照が変動する中でも一貫してギ酸が生成されることが確認された。
松原康夫准教授は、大阪・関西万博2025での展示に触れ、この技術が小型ジオラマの動力として活用されたことを指摘した。飯田グループホールディングス株式会社との共同研究による成果は、『EES Solar』に掲載された。