リック・オウエンスはパリのパレ・ド・トーキョーにて、プールの上に設置された吊り下げ式のランウェイで2027年春夏のメンズコレクションを発表した。記録的な猛暑に対処するため、ショーの開催時間を午前10時に変更した。プレゼンテーションでは、ファンを内蔵したジャケットを含むAdidasとの新たなアパレルコラボレーションが披露された。
今回のコレクションは、テクニカルな衣服やアクセサリーを通じて「緊張」と「トレーニング」というテーマを探求したものとなった。フォームとラテックスで構築されたテンセグリティ・チャップスは昆虫のような外骨格を形成し、シルクコットンポプリンのコートには取り外し可能なレザーの肩章があしらわれた。透け感のあるラテックスのタンクトップや、膨らみを持たせたリサイクルポリエステルのカバン(ショートコート)が、構造的な歪みを強調している。
Adidasは、内部にファンを備えた膨張式のジャケットとショートパンツに「ClimaCool」技術を提供した。このパートナーシップは、2013年から2017年にかけて展開されたフットウェアライン以来、オウエンスにとって同ブランドとの初のアパレルコラボレーションとなる。ランニングシューズには、ゆったりとしたアンクルゲイターとボリュームのあるソールが採用された。
音楽は、イスタンブールを拠点とするアーティストSissy Misfitによる「Girl in Bed」の限定リミックスが使用された。ランウェイ脇の噴水からは水が吹き出し、フィナーレではモデルやゲストをミストが包み込んだ。
オウエンスは今回のコレクションへのアプローチを、身体と精神を繋ぎとめる「緊張の建築」と表現した。また、Adidasの環境への取り組みに対する敬意を示しつつ、たとえ滑稽に見えたとしても、自身の価値観に合致したアイデアを追求する必要性を強調した。