ウォール・ストリート・ジャーナルによると、中国は軍事二重用途品の日本軍への輸出禁止措置を受けて、日本企業に対するレアアースやそれを含む強力な磁石の輸出を制限し始めた。中国商務省は同禁止措置が軍事企業のみに影響すると主張するが、制限は防衛産業に限定されない可能性がある。
2026年1月9日、ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は、中国が日本企業に対する「重希土類(heavy rare earths)」およびそれを含む強力な磁石の輸出を制限し始めたと報じた。この措置は、1月7日(火曜日)に発表された、中国の軍事二重用途品の日本軍への輸出禁止に続くものである。二重用途品とは、民間および軍事両方に利用可能な商品、ソフトウェア、技術を指し、レアアース磁石は自動車部品のモーターなどに用いられる。
WSJは、中国の2人の輸出業者を引用し、火曜日以降にこれらの輸出制限が始まったと伝えた。また、中国政府決定に詳しい匿名の人物によると、日本産業全体の輸出ライセンス申請審査が停止されており、防衛企業に限定されないという。中国の二重用途品輸出管理リストには約1,100項目が含まれており、海外輸出にはライセンスが必要だ。
一方、中国商務省報道官の何亞東氏は、「民間利用者は影響を受けない」と述べ、禁止措置は軍事企業のみに適用されると強調した。中国外務省は、この禁止を「正当で合理的、合法的」と擁護し、「グローバルな産業・供給チェーンの安定と安全を維持する中国のコミットメントは変わらない」とのコメントをロイターに提供した。ロイターはWSJの報道を直ちに確認できず、商務省からの追加コメントも得られていない。
背景として、日中関係は昨年11月、日本首相の田中真紀子氏が台湾への中国攻撃が日本の生存を脅かせば軍事対応を検討するとの発言以来、悪化している。この発言を北京は「挑発的」と非難した。こうした制限は、日本産業のサプライチェーンに影響を及ぼす可能性があるが、中国側は民間への影響を否定している。