日本政府支援の探査船「ちきゅう」が1月12日、静岡港から出航し、ミナミトリ島沖の海底泥からレアアースを採取する世界初の試みを開始した。中国による供給制限の強化を受け、日本は中国依存を減らす国内調達を目指している。G7財務相会合でも供給チェーンの安定化が議論される見通しだ。
日本は、中国のレアアース供給制限の強化を受け、国内での資源確保に向けた取り組みを加速させている。1月12日、静岡港から探査船「ちきゅう」がミナミトリ島沖へ向けて出航した。この1か月間の任務は、水深6キロの海底からレアアース含有泥を連続的に船上に持ち上げる世界初の試みとなる。ミナミトリ島は東京から南東に約1,900キロ離れたサンゴ礁の孤島だ。
プロジェクト責任者の石井正一氏は先月、記者団に対し「国内生産のレアアース供給チェーンを構築し、産業に不可欠な鉱物の安定供給を確保することが我々の使命だ」と語った。このプロジェクトは2018年以来、400億円(2億5,000万ドル)を投じられており、成功すれば2027年2月に本格的な採掘試験が行われる予定だ。ただし、埋蔵量や生産目標は公表されていない。
中国は先週、日本軍向けのデュアルユース品の輸出を禁止した。ウォール・ストリート・ジャーナルによると、北京はレアアースの日本向け輸出をより広範に制限し始めたという。日本政府はこれを非難したが、詳細についてはコメントを控えている。中国国営メディアは、この措置を検討中だと報じている。
歴史的に、日本は2010年の東シナ海での島嶼争いの際に中国からレアアース輸出を制限された経験がある。それ以来、依存度は90%から60%に低下させたが、重レアアースでは依然として中国にほぼ全面的に依存している。野村総合研究所の木内孝英エグゼクティブエコノミストは「日本国内でレアアースを生産できることが根本的な解決策だ」と指摘し、脱中国化の難しさを強調した。
貿易省の西川和美経済安全保障担当局長は「企業は出来事の後で忘れてしまうため、継続的な努力が必要だ」と述べた。昨年6月の調査時、中国海軍艦艇が近くを航行した際、石井氏は「こうした威嚇行動に強い危機感を覚える」と語った。中国側は国際法に沿った行動だと主張し、日本に脅威を煽るのを控えるよう求めている。
一方、米国では1月12日と13日にG7財務相会合が開催され、重要鉱物の供給チェーンが議題となる。カナダのフランソワ=フィリップ・シャンパーニュ財務相らが参加し、米財務長官スコット・ベセント氏が主催する。オーストラリア、韓国、インド、メキシコ、EUも議論に加わる予定だ。