高市早苗首相の政府は、中国の軍事活動の増大を背景に、南西諸島の防衛能力強化を急ぐ方針だ。防衛大臣の小泉進次郎氏は就任後約1カ月で沖縄の島々を訪問し、ミサイル配備計画の進展を強調した。この動きは台湾有事への備えを強めるものだ。
高市早苗首相率いる政府は、沖縄県の先島諸島を含む南西諸島の防衛強化を加速させる。背景には、中国軍の同地域周辺での活動活発化があり、台湾侵攻を想定した訓練も繰り返されている。これに対し、東京は中国の軍事力増強と台湾をめぐる衝突の可能性を懸念している。
防衛大臣の小泉進次郎氏は11月23日と24日、就任後初の沖縄訪問を実施。23日は宮古島と石垣島の自衛隊基地と海上保安庁施設を視察し、24日は日本最西端の与那国島を訪れた。小泉氏は与那国島の基地で記者団に対し、「配備は我が国への武力攻撃の可能性を低減するものだ。地域の緊張を高めるとの見方は正確ではない」と述べ、台湾から約110キロ東の同島への中距離地対空ミサイル配備計画が順調に進んでいると強調した。
宮古島の柿添信吾市長との会談では、小泉氏が「自衛隊の防衛能力強化は人々の生活と平和を守るために重要だ。市の理解と協力が不可欠」と語ったのに対し、柿添市長は「自衛隊の活動を住民に丁寧に説明することが最も重要」と応じた。台湾有事時の避難については、市長が「住民は不安を抱いており、さまざまな課題を詳細に議論する必要がある」と指摘した。
政府と与党は、2022年に改定された国家安全保障戦略に基づき、3つの安全保障関連文書の前倒し改定を検討。具体策として、空港滑走路の延長、港湾の拡張、緊急避難施設の設置が議論される。3月には先島諸島住民の九州・山口の7県への避難計画を公表。那覇空港と石垣港は平時から自衛隊・海上保安庁の使用が可能だ。小泉氏は石垣島で「有事には武力攻撃に先立つ迅速な住民避難が重要。仮設避難施設の整備に必要な支援を提供したい」と述べた。
これらの措置は、南西諸島を日本防衛の最前線とする台湾有事への備えを強化するもので、中国との緊張を反映している。