ドイツの「ドイチュラント・スタック(Deutschland-Stack)」フレームワークは、公共行政機関で使用を許可される唯一の文書フォーマットとしてODFおよびPDF/UAを指定し、.docや.xlsといったプロプライエタリな選択肢を排除しました。連邦デジタル変革・政府近代化省が公表したこの方針は、連邦レベルから地方自治体レベルまで全国に適用されます。
ドイツの新たなデジタル主権インフラフレームワークである「ドイチュラント・スタック」は、オープン標準を推進し、プロプライエタリなソフトウェアへの依存度を低減させるために文書フォーマットを標準化しました。同フレームワークは、連邦政府機関、州、自治体を含むすべての公共行政機関において、ODF(OpenDocument Format)とPDF/UAのみを許可されるフォーマットとして明示しています。マイクロソフトの.doc、.ppt、.xlsといったフォーマットは許可リストに含まれておらず、これは行政機関が特定の企業に文書処理やアップデートを依存することで発生する、高いコストや混乱のリスクといった「ベンダーロックイン」に対する懸念に対処するものです。同フレームワークは、ロックイン効果の低減を中核的な目標として掲げており、オープンソースソリューションの優先や、可能な限り欧州のプロバイダーから調達することを目指しています。主要なインフラコンポーネントの展開は2028年を目標としています。ODFは、テキストファイル、スプレッドシート、グラフ、図形文書のためのXMLベースのベンダーニュートラルなフォーマットで、OASISによって管理され、ISO/IEC 26300として認定されています。PDF/UA(PDF/Universal Accessibility)はISO 14289に準拠しており、スクリーンリーダーなどの支援技術との互換性を確保することで、多様な人々が利用できるように設計されています。ドキュメント財団(The Document Foundation)のエグゼクティブディレクターであるFlorian Effenberger氏も本件について言及しました。