北朝鮮の金正恩総書記は4月10日、王毅中国外相と平壌で会談した。王外相の2日間の訪朝は、崔善姫外相との協議から始まり、この日が最終日となった。金総書記は社会主義を軸とする中朝友好関係を最優先する北朝鮮の姿勢を強調し、地政学的な緊張が高まる中で交流を深化させるよう呼びかけた。王外相は、昨年の習・金会談を経て両国関係が新たな段階に入ったと指摘した。
朝鮮中央通信(KCNA)によると、北朝鮮の金正恩総書記は4月10日、平壌で中国の王毅外相と会談した。王外相の訪朝は2019年以来となる。
4月9日に行われた崔善姫外相との協議では、両国友好協力相互援助条約の締結65周年を見据え、交流を強化することで合意した。これを受け金総書記は、「社会主義を核心とする中朝友好関係」を最優先する北朝鮮の立場を再確認した。また、昨今の国際情勢(2月末以降の米・イスラエルによるイランへの攻撃を指すとみられる)や両国の戦略的利益に触れ、ハイレベルな往来、接触、相互支援、協力を強化するよう呼びかけた。
金総書記は、台湾問題における「一つの中国」原則や、中国が掲げる多極化する世界秩序に対して全面的に支持を表明した。中国外交部によると、金総書記は習近平国家主席が提唱する「人類運命共同体」の構築や、中国の領土権に対する支持を表明したとされる。
王外相は、9月に北京で行われた習・金会談を経て両国関係が「新たな発展の段階」に入ったことを強調し、関係を深化させたいという中国側の意欲を伝えた。
王外相の今回の訪朝は、5月中旬に予定されているドナルド・トランプ米大統領の訪中に先立って行われたもので、トランプ氏と金総書記による会談の可能性も取り沙汰されている。