ラダックの辺境の山岳地帯において、ヒマラヤオオカミと野生化したイヌの交配が進み、「キプシャン(khipshang)」と呼ばれる交雑種が誕生している。これらの動物はその大胆さと在来種を駆逐する可能性から、自然保護活動家や地元住民の間で懸念を呼んでいる。この事態は、同地域における急激な環境変化の中で発生している。
高地や低酸素環境に適応してきたヒマラヤオオカミは、ラダックに推定2万5000頭生息する野生化したイヌと、わずか数百頭しかいないオオカミという数的な不均衡により、新たな圧力に直面している。過去10年間で交配が進んだ結果、イヌより大きくオオカミよりは小さい、黄褐色の毛並みをした交雑種が生まれ、イヌの群れを率いる習性も見られるようになった。スノー・レオパード・コンサーバンシー・インディア・トラストのツェワン・ナムガイル氏は、この交雑種について、ここ5年から10年の間に人々が気づき始めた存在だと指摘している。