ケック天文台を利用した天文学者チームが、遠方の巨大惑星と褐色矮星の自転速度を測定した。その結果、質量などの要因を考慮した場合、惑星の方がより質量の大きい褐色矮星よりも高速で自転していることが明らかになった。
ノースウェスタン大学の天体物理学に関する学際的探査・研究センター(CIERA)の研究チームは、32個のガス惑星および褐色矮星の伴星を調査した。これに既存のデータを加え、合計43個の恒星伴星と54個の浮遊天体を分析対象とした。
ケック惑星撮像・分光装置(KPIC)を用いた観測により、磁場と形成過程が自転速度に影響を与えていることが示された。「HR 8799」系では、木星の7倍の質量を持つガス惑星が、木星の24倍の質量を持つ近傍の褐色矮星の6倍の速さで自転していた。
筆頭著者のディノ・チーチュン・シュー氏は、自転には形成の歴史が記録されていると述べ、今回の発見が惑星系における角運動量の分布を解明する手がかりになると指摘した。
研究チームは、2027年に運用開始予定の次世代装置「HISPEC」を用いて、より小さく近距離にある天体の自転を測定する追加調査を計画している。