プリンス財団は、プリンスの没後10年(※訳注:原文ママ)にあわせ、彼が保管していた未発表トラック「With This Tear」を公開した。1991年にペイズリー・パークで録音されたこの曲は、プリンス自身がプロデュース、編曲、作曲、演奏のすべてを手がけたもの。今年後半に計画されている未発表アルバム・プロジェクトからの先行リリースとなる。
プリンスことプリンス・ロジャーズ・ネルソンは、2016年4月21日、ミネソタ州シャンハッセンにある自宅兼スタジオ「ペイズリー・パーク」にて、フェンタニルの過剰摂取による事故のため57歳で死去した。それからちょうど10年(※訳注:原文ママ)を迎えたこの日、財団は1991年11月に同スタジオで録音された「With This Tear」を公開した。本作はプリンス自身によるセルフプロデュース曲で、当初は歌手のジェヴェッタ・スティールに向けて制作されたが、その後セリーヌ・ディオンに提供され、彼女のバージョンが1992年にリリースされた。1993年のカルメン・エレクトラのアルバムにサンプルが収録されたことはあったが、プリンス自身のオリジナル音源はこれまで未発表のまま保管されていた。2022年のプロジェクト「Diamonds & Love」でのリリースも検討されたが、見送られていた経緯がある。今回のバージョンは、『Art Official Age』や『HITnRUN Phase Two』でプリンスと協力したグラミー賞ノミネート・プロデューサーのクリス・ジェームズがミックスとマスタリングを担当した。公開された動画の冒頭には、『パープル・レイン』時代のプリンスが「若い頃、いつかあらゆるジャンルの音楽を演奏したい、そして肌の色ではなく自分の作品の質で評価されたいとずっと言ってきた。それが続いていくことを願っている」と語る映像が収められている。動画には、1958年10月の母親の写真や1960年5月の自身の幼少期の写真など、プライベートな写真やキャリアのハイライトがモンタージュ形式でまとめられている。このトラックは未発表アルバムからの一連のリリース企画の幕開けであり、2026年にはさらなる楽曲の公開が期待されている。