ワイル・コーネル医科大学の研究チームは、マウスの悪性前立腺腫瘍を破壊し、同時に免疫系を活性化する微小なシリカナノ粒子を開発した。この治療法は、免疫療法と組み合わせることで完全寛解に至った。
「コーネル・プライム・ドット(Cornell Prime Dots)」と名付けられたこのナノ粒子は、悪性前立腺腫瘍のマウスモデルで試験された。粒子はフェロトーシスと呼ばれる細胞死を誘発し、腫瘍を免疫耐性状態から、がんを攻撃する細胞を呼び寄せる状態へと変化させた。
生存試験において、粒子単独では生存期間のわずかな延長が見られた。免疫チェックポイント阻害薬と組み合わせたところ、10匹中4匹のマウスで完全寛解またはそれに近い寛解が得られた。さらに腫瘍関連マクロファージを標的とする3つ目の治療法を加えたことで、完全寛解は10匹中5匹にまで向上した。
シニアオーサーのミシェル・ブラッドベリー博士は、このアプローチが新たな臨床パラダイムになる可能性があると述べた。チームは今後、ヒトを対象とした臨床試験へ向けて研究を進める計画である。本研究は6月15日付の「Cancer Research」誌に掲載された。