IWCシャフハウゼンは、有人宇宙飛行向けに設計された初の腕時計「パイロット・ベンチャー・バーティカル・ドライブ」を発表した。世界初の民間宇宙ステーションを構築するVast社との提携により開発されたこの時計は、宇宙遊泳中の使用を想定した革新的な操作システムを備えている。モデル番号はIW328601で、価格は2万8900ユーロ。
IWCはVast社と協力し、宇宙飛行士が直面する技術的課題を解決する「パイロット・ベンチャー・バーティカル・ドライブ」を開発した。IWCシャフハウゼンのCEO、クリス・グランジャー・ヘア氏は、エンジニアたちが白紙の状態からスタートし、ツールウォッチとしての機能性、操作の簡便さ、時刻表示、そして宇宙空間での使用に適した素材を定義したと述べている。ケース径は44.3mmで、軽量なセラミックを採用。ベゼルとケースバックには、チタンの強度とセラミックの耐傷性を兼ね備えた素材「セラタニウム」を使用している。厚さは16.7mmで、10気圧防水を備える。デザインを完成させるのはホワイトのインテグレーテッドFKMラバーストラップであり、ケースバックには探査を象徴する宇宙船が刻印されている。この時計には「バーティカル・ドライブ」と呼ばれる特許出願中の回転ベゼルシステムが採用されており、クラッチを介して回転を巻き上げ芯に伝達するため、宇宙服のグローブを着用したままでもリューズを使わずに調整が可能である。ケース左側のロッカースイッチで、タイムゾーンの切り替えや巻き上げなどの機能を切り替える。手巻きはベゼルを反時計回りに回転させることで行い、慣性を利用して無重力下でも機能する自動巻きローターがこれを補う。マットブラックの文字盤は、反射を抑えつつ重要な情報に集中できるよう設計されており、ミッション参照時間を示す中央の時分針に加え、外周目盛りには急速な軌道周回の中でもUTCを追跡するための専用24時間針が配置されている。時分針はグリーンのスーパールミノバで発光し、24時間針はブルーに発光。秒針は地球の海を想起させるブルーの内側スケールを指す。自社製キャリバー32722を搭載し、120時間のパワーリザーブ、GMT機能、日付表示を備え、21石、毎時2万8800振動で駆動する。NASAのベテラン宇宙飛行士であり、Vast社の有人宇宙飛行アドバイザーを務めるアンドリュー・J・フューステル氏が、この時計のモデルを務めた。